今日12月6日は『パラッパラッパー』が発売された日
本日は、今から26年前の1996年(平成8年)12月6日、プレイステーション用ソフト『パラッパラッパー』が発売された日です。
このゲームは「音楽に合わせてボタンを押す」というリズムゲームの草分けとなった存在です。
H&Gデザイン事務所 ブランディングデザイナーの日野は、かつて初代PlayStation®から、プレイステーション®2まで続いた「パラッパラッパー」3部作の制作プロジェクトに参加していました。今日はかつての思い出と共に今思っていることを徒然と書き連ねてみます。
画像をクリックでPlayStation®4タイトル『パラッパラッパー』ページに移動します
一世を風靡したポップでキュートでノリノリなリズムアクションゲーム『パラッパラッパー』を制作していた時代は、まだ『ジェラシックパーク』が公開される前で、シリコンバレーがものすごい元気だった頃ですね。
現在の3Dソフトでは当たり前になっている、力学計算を利用した水や炎、風や波などの物理シミュレーションアニメーションなども、まだ当時のハイエンドエンターティメント3Dソフトには標準実装されてない時代でした。
そのため私たち制作者は、「あんなことしたい」「こんなふうに動かしたい」と頭の中で想像したものを、アナログな探究心と好奇心と発想力と力技で、映画や特撮の手法を参考にしながら、やりたいことを試行錯誤しながら実現化していました。
それは常にアドレナリン全開で目に見えない頂上に挑む、冒険活劇的な面白さにあふれていた日々でもありました。
特に、登場キャラクターたちの感情や動きの変化を一人で鏡をみながら研究してみたり、実際に乗馬をして「何かに乗る」感覚を体に叩き込んでみたり、
シナリオの中でキャラクターがどんなふうに影響をうけていくのか、その相互作用をロジカルに図表化してシーンやカットの構成に役立ててみたり、大量のコンテをわくわくしながら描いてみたり、
夢にまでみたシリコングラフィックス(SGI)ワークステーションと毎日対話しながらSOFTIMAGEやMAYAをゴリゴリつかい、巨大なメインフレームのグリーンランプの点滅をながめながら、分散レンダリングのを走らせるUNIXの命令を実行させる瞬間の、まるで巨大な宇宙船の艦長のような緊張感と万能感、孤独感と一体感は、今でも忘れることができません。
今は、昔のように揺れや振動、重力のかかり方、その時得られる心境を実際に自分の感覚で体感する時間を短縮できるようにはなりました。
しかし、あまりに効率的に素早く実現化できるのが当たり前の世の中になっていくことで、ものすごく大事なものが、なぜそこに必要なのかあまり深く考えることもせず、単なる気分や、多数派の感覚で、簡単に取り替えられてしまう時代になってきたような気がしてなりません。
なので、わたしは今も「パラッパラッパー」プロジェクトで会得できたロジカルでアナログ的かつワールドワイドな感性で、宇宙時間とミジンコ時間を行き来する独自視点での思考&試行錯誤方法や、目に見えるものの中に「目に見えないもの」を埋め込んでいく感覚的作業を大事にしながら、独自性あふれるブランディングや愛溢れる制作に活かしていきたいな〜と思っています。
発売元:ソニー・コンピュータエンタテインメント
プロデューサー:松浦雅也
デザイナー:松浦雅也(ゲームデザイン)
デザイナー:ロドニー・アラン・グリーンブラット(ビジュアルデザイン)
シナリオ:伊藤ガビン
七音社の外部美術制作者として私が関わった作品
・パラッパラッパー (PS)
・ウンジャマラミー (PS2)
・パラッパラッパー2(PS2)
・パラッパラッパー2のCM用アニメーションなど
ちなみに現在、PlayStation®4のタイトルとして発売されている『パラッパラッパー』は、PlayStation®版『パラッパラッパー』、PSP®「プレイステーション・ポータブル」版『パラッパラッパー』とと同じプレイができるそうです!プレイしたことがある人、ぜひ感想とか教えてくださいね。(^^)
独創性溢れるフックを引き出す
ユニバーサルな視点の
デザインアプローチをお望みなら…
「何をどうしたらよいかわからない」
「どんな資料を揃えたら良いかわからない」
このような初期段階のご相談でも大丈夫。
ぜひ、お気軽にご連絡ください。。